リクルート主催の合同会社説明会で就活のアドバイザーをしてきました。
いつも一人当たりの時間が長いので、多くの相談にはのれないのですが・・・。
今日は1時間で2人の相談に乗ったのですが、1人は、マスターの子でドクターに行くのがいいか、就職活動するのがいいか?60%でドクターに行きたいけど先が見えないし・・・これから公務員の勉強するのも・・・民間はもっと未知だし・・・みたいな悩みで、もう1人の子は、お菓子の専門学校にいて、お菓子業界が不安定だからお菓子職人としてではなく、お菓子の知識を生かして旅行業界で仕事をしたいけどどうしたらいいか分からないみたいな悩みでした。
結局マスターの子には、
「ドクターというのは本当にその対象が好きでないとできないし、その道を極めようとしたら覚悟がいるよ。でもちょっとでもドクターに行くことに心が揺れているんだったら、半年でも1年でもいいから1回止まってみてゆっくり考える時間を取ったらいい。止まっている間にインターンをしてもいいし、公務員の勉強をしてもいい、いろんな人に会ってみてもいいし、自分の思ったことを全部やってみたらいいと思う。自分が納得できる選択をするための要素を増やすために時間を投資したほうがいいよ。ちゃんと考えてそこに時間を投資できるのならたとえ新卒という枠組みから外れてもたいして問題ないと思う。」
というようなことを言いました。
お菓子の専門学校の子には、
「お菓子を作ることと旅行の商品を作ることの共通なものはなんだと思う?多分なんらかのつながりがあるから旅行業界がいいって言っているんだと思うんだ。安定、不安定も一つの違いだけど、共通だと感じたものに●●君のやりたいことが隠れていて、それが旅行業界の方が強かったんじゃない?まずはそれがなんなのか見つけてみようよ。それにこれまでかなり厳しいお菓子作りの修行をしてきてそれを全うしているんだから、大学生じゃなくて専門学校生だから自分は駄目だとか思う必要は全くないよ。」
というようなことを言いました。
就活のアドバイザーをしていて思うことは、なんとなくの不安に押しつぶされている学生たちが多いし、しかも遊び暮らしてきた学生よりは、一生懸命何かをやっていたんだけど、目的が目標になって蛸壺化していて後戻りがきかなくなってしまっている場合を良く見かけるなあと。
しかも、そこに拍車をかけてしまうのが、卒業してしまったら価値が0になってしまうという、本当に無意味な新卒ブランドという指標。迷ったら最後、大学卒業後にブランクを作った時点で、新卒というリクルーティングのセーフティネットからははずれ、既卒未経験という中途採用の最低ランクに位置づけられてしまう。
蛸壺化する前に、新卒の就職活動におけるセーフティネットが必要だ。
それは、イギリスのGAPイヤーのようなものかもしれないし、アメリカのダブルメジャーということかもしれない。学生の可能性を「会社で生きる」という概念から「個で生きる」という観点でもっと広げてあげたい。
学生がもう一段階段を上れるようにきっかけを与えてあげる人が増えるような仕組みをもっと作っていかないとと思いました。
2008年4月14日月曜日
20080414
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